人と獣との摩擦
人里と獣の住む奥山との中間に位置し、薪炭の生産林としての本来の機能を果たしていた頃の里山は、人と獣のバッファーゾーンの役割も
果たしていたのではないだろうか。7年前、能勢の今は亡き長老に「鹿は最近のこと、昔はおらんかった」と言う話を聞いた。
半世紀ものあいだ放置され、荒れて暗くなった森は、獣に自分たちの領分と思わせたのだろう。自ずと田畑に出てくるようになった。そして
人との摩擦が起こるようになった。原因は人の生活の変化である。
里山に、ネットや金網、檻の罠などが見られるようになった。アライグマやヌートリアなど外来種の被害も元は人間に原因がある。
里山では元気な動物より、写真のような無残な姿を見ることの方が多い。
(2009.1.28) (2011.7.3) (2012.8.28)
猪を狙った罠に小鹿が2頭 クヌギ植樹地のネットが絡んだ小鹿 国道沿いのワイヤー入りネットが絡んだ親鹿
- 最終更新:2013-06-22 17:08:28