エドヒガン
エドヒガン
バラ科サクラ属の落葉高木で、桜の森で最初に咲き始める。
日本の野生のサクラは10種が知られており、エドヒガンはその代表的なサクラである。エドヒガンは青森県から鹿児島県まで広い範囲で分布
するが、通常は点状で自生しており、群生が見られるのは猪名川上流域のみである。
ソメイヨシノと違って野生の桜・エドヒガンは早咲き、遅咲き。白っぽい花、ピンクが濃い花などそれぞれ個性がある。桜の森のシンボル・
ツリー「黒川・微笑み桜」は遅咲き。
兵庫県の絶滅危惧種をまとめたレッドデータ―ブックは「A]:絶滅の危機に瀕している。「B]:絶滅の恐れがある。「C]:存続基盤が
脆弱である、の三つにランク分けされています。エドヒガンは「種」としてはCランクですが、一所に群生している“エドヒガン群落”とし
てはBにランクされています。桜の森には大人が両手で抱えてもあまる太さのエドヒガンが、分かっているだけでも80本を超えています。
黒川・桜の森は貴重なエドヒガン群落です。しかも、その群落が国道から一目で見渡せる素晴らしいポイントであります。
菊炭友の会が整備にかかった2006年8月時点では、荒れた里山の中でエドヒガンも蔓に絡まれ瀕死の状況にありました。
今では、絡んだ蔓も伐り、日当たりを確保、元気に花を咲かせるようになりました。
救出作業(08.7.29)
エドヒガンの倒木 (蔓の絡まれ、締め付けられて弱っているところに台風にでもあったのでしょうか)
3月末頃、葉が出る前に咲き始め、4月10日前後に満開となります。
全国では樹齢1000年を超える樹もあり、長寿であるからでしょう、日本の名物桜の6割がエドヒガン系だと言われています。
「黒川・微笑み桜」も日本の名物ザクラに育つと良いなと思っています。
エドヒガンは、伐採に強く萌芽力がある。川西市黒川の炭焼生産地でも持続しているのはこの性質による。川西内に群生地が多くあるのは
土質が生育に合っているからであると言われている。三田市の山野や猪名川町北部に見られないのは土質が流紋岩で合わいからと考えられて
います。
なお、樹皮は横の皮目がなく「サクラらしくないね」とよく言われます。
<黒川・桜の森の三大名物桜>
微笑み桜 桜の森のシンボル・ツリー 長老 群雲桜 大人が両手で抱えて余る太さの木18本が密生。
- 最終更新:2013-06-21 08:30:47